欠陥住宅ナビ

欠陥住宅を生む現状

今日の日本の欠陥住宅は、日本の建築業に潜む構造的問題といっても過言ではありません。建築の専門家である業者が、建築の知識のない素人を相手に建築請負契約を締結させますが、建築業界には重層の下請け構造があるのです。

元請けから実際に工事施工を手掛ける業者までは、何層もの別業者が介在し、元請けや下請け業者が代金の数割をピンハネして孫請け業者に丸投げするというケースも珍しくありません。そして孫請け業者は、最初の契約代金よりずっと低い額で仕事を受けており、ときにその額は当初の予算の半分以下にまで減らされることもあります。そのため孫請け業者は予算の節約に走り、材料の質を落としたり、鉄筋の本数を減らすというようなことまでし始めます。また、手間賃の高いプロの職人を使うのをやめて、廉価で雇ったアルバイトにその代わりをさせたり、工期を短縮して本来一ヶ月かかる工事を20日で仕上げて人件費を浮かせるなど、突貫工事や手抜きで予算不足の穴埋めをするのです。

日弁連は欠陥住宅に寄せられた相談の中に、大手住宅メーカーの供給した住宅も毎年多数含まれていると報告しており、相手が大手住宅メーカーの場合でも油断はできません。圧倒的シェアを誇る大手住宅メーカーが競争を勝ち抜いてきたのは、品質ではなく宣伝の巧みさによるものです。そしてその宣伝費は、間接的に建築コストの中に含まれています。一般に住宅の価格は、材料費が全体の3分の1程度で、残りが宣伝費と人件費といわれています。そしてその中でもっとも削りやすいのは人件費なのです。